夕方から、東海ラジオ。

「高等学校ラジオ作品コンクール」の優秀作品が流れる。高校生のアナウンスやラジオドラマを聞いていると、自分が高校生の時のことを思い出した。

ボクが「NHKコンテスト」にエントリーしたのは、1年生と2年生の時。1年生は朗読部門、2年生はアナウンス部門で出場しました。間を取る所や強調するところなど、先生から指導を受けたところを全部メモしたら、原稿がものすごくカラフルになりましたよ。

アナウンス部門は原稿から作るんで、コメントの書き方はそこで勉強しました。あと「コンテスト向きの原稿」ってのも、なんとなくあったような気がしたなあ。学校行事を取り上げて、生徒の声をカギカッコで入れて。最初は「…をご存知ですか?」で入るのが定番だったかなあ。

2年生では県大会を突破して全国大会、東京まで行きました。ところが、準々決勝だったか準決勝だったか忘れちゃったけど、ステージに立って読んでるときに、突然妙な感じになっちゃって。「ボクはこの原稿を練習で読み込んで、コンテスト本番でも何回も読んで、原稿を覚えちゃってる。これ、意味あるのかなあ?」って、急に冷めた感覚が襲ってきました。もう、それで終わり。コンテストの発表中に「もうやり切った」と思っちゃったものが評価されるはずはない。

3年生はもうエントリーをする気もなく、後輩に学校の出場枠を譲りました。3年生から放送部に入ってこられた先生に指導を受ける機会があったとき「ボクはもういいですから」って、断っちゃった。出場しないボクよりも、出場する後輩をしっかり教えて下さい、っていう意味でね。

この話は実は、16年後にその先生がウチの事務所に入ってこられて、一席飲む機会があった時に、先生がおっしゃって思い出したんだけどね。そういう理由で断ったつもりだったんだけど、先生は「なんて子だ!」って思ったみたい。

高校から読みを勉強して、もう18年。そりゃあ評価する耳もできるよなあ。声で表現したものを人様に聞いてもらっていた頃から、もう20年になるのかあ。いつまでボクはこれを続けるつもりなんだろう。いつまでも続くといいな。