就職活動に失敗して自殺する若者が4年で2.5倍に増えた、というニュースを見て「今は『就活に失敗すると、すべてが終わってしまう』と思ってしまうんだなあ」と感じました。ボクの時とは比較できないだろうし、第一ボクは就職活動をしていないけど、それだけが人生じゃない、ってのは学生じゃなくなった人は誰もが多少は思うんじゃないでしょうか。

ミッドランドスクエアシネマで「幸せの教室」を観る。この映画もそんなふうに、仕事がなくなっても楽しく生きる方法はある、ということを言っている気がしました。

 学歴を理由に突然リストラされたラリー・クラウンは、再就職のためのスキルを身につけようと、短期大学(コミュニティ・カレッジ)に入学する。そこでスピーチの授業を担当するメルセデス・テイノーは、結婚生活の破たんからアルコールに走り、教師としての情熱を見失っていた。初めてのキャンパスで年齢も境遇も違う様々な人々と出会い、充実した毎日を送り始めるラリー。そんなラリーとの交流を通して、自分と向き合い始めるメルセデス。果たして二人はこの教室で、幸せな未来を見つけることが出来るのか─?

引用元:映画『幸せの教室』公式サイト

リストラされたラリーが苦しい表情を見せなかったのは、自分が今するべきことをしっかりと見据えていたからじゃないだろうか。そして、環境の変化を素直に受け入れていたからじゃないだろうか。

そして、そんなラリーを見てメルセデスも変わることができたんだと思う。…ホント、序盤のメルセデスは「やっかいな女だなあ」って思って観てたもの。でも、変わることを決意した瞬間からどんどん魅力的な表情になっていったもの。

大学から新卒で就職するルートって、ひとつしかないけど、就職のルートはそれだけじゃない。社会に出ちゃったら当たり前だと思うけど、学生はそんなことは分からない。誰かにアドバイスされれば、視界が広がることもあるんじゃないか、って思う。

この映画、タリア役のググ・バサ=ローが魅力的。タトゥーのエピソードは、日本人向け。スタッフロールにも、そのエピソードに絡めたものが。最後までクスリとさせられる映画でした。