「年間で50も観れば、いいものとそうでないものの判断ができるようになる」というポリシーで、去年から映画を観始めました。去年は50本ジャスト、今年はこれまでに45本。目標は達成できそうです。で、最近は観た感想もちょこちょこ書いていますが、いつも悩むのは、内容にどこまで踏み込むかということ。

今週は3本の映画を観て、それぞれの感想を書いてきました。その中で「あのシーンがね…」と書きたいことがあるんだけど、それはなるべく避けてます。あのシーンが…このシーンが…と書いていくと読みごたえのあるものになるかもしれないけど、それはネタバレになっちゃうこともあるしね。

あと、なるべくネガティブなことを書かないとすると、より難しくなっちゃう。「あの演出は、ないよね」とか「あの部分が描かれてないのはおかしい」とか言うのは簡単だけど、けっこう「ほかの部分を明確にするために、あえてそこは描いていない」ってこともあるように感じるんですよ。限られた時間や予算でテーマを明確に伝えるためには、どうしても描き切れない所も出るんだなあ、というのが今思っているボクの感想。

例えば「崖っぷちの男」はご都合主義すぎる展開だけど、それがスピード感を生み出しているように感じたし「おおかみこどもの雨と雪」では、いくらなんでも世間に気づかれないなんておかしくないか? と思うけど、それはとあるシーンで「そこはあえて描きません」って宣言していたように感じたし。

特定のシーンになるべく触れない、ネガティブなことを書かない、って決めると、とたんに難しくなるんですよね。まだまだボクが映画から感じることが少ないからなんだろうけど。もちろん、自分の技術では書けないものは書いていません。今年観た作品の中でも、それはありますよ。1本だけ「これはどうしても、ネガティブなことしか書けない!」って作品があるんですけどね…。