名古屋グランパスの今シーズンホーム最終戦を観に行きました。J1第33節、対戦相手はヴァンフォーレ甲府。結果は0対0の引き分けでした。今シーズンのグランパスを象徴する試合で、迷走してるなあ…ということを感じました。

グランパスがディフェンスラインでボールを持つ。中盤にパスをする。…そこから前線にボールがいかない。練習通りきっちりやっていこう、と思っているかのように、慎重に相手の守備の穴を探す。その間に相手が守備を固めちゃって、ますますパスを出せない。

剣道を思い出す。お互いの間合いを図りながら、一瞬のうちに相手の懐に入っていく。うまく決まれば相手から一本を取れるかもしれないし、ダメなら返り討ちに合う。どちらにしろ、飛び込んでいかなければ何も始まらない。きょうのグランパスは、飛び込んでいくことがほとんどなかった…。

選手はいろんなことを思ってだんだろうなあ。今シーズンはいい勝ち方をした試合が少なかったとか、今シーズンホーム最終戦だとか、6シーズン指揮をとったストイコビッチ監督のホームでのラストゲームだとか、もう来シーズンは一緒にプレーできない選手がいるんだとか。そういうものがひとつになって「しっかり勝とう」という気持ちになる。

でも、それが選手の動きを硬くしていたのかも。この試合は大事だ、と思っているからこそ、大事に試合を運んだ。そして、大事に運びすぎてしまった。

勝つことがどれだけいい方向に向かっていくのか、ということを感じたシーズンでした。勝たなきゃお客さんが来なくなって入場料の売上が落ち、お金がなくなって選手を放出せざるを得なくなっちゃう。やっぱり勝たなきゃダメなんだ。