109シネマズ名古屋で「47RONIN」を観ました。日本の「忠臣蔵」をアレンジしたこの作品を「全然日本じゃないっ!」と怒るのは筋違い。ファンタジーに仕上げられた映像は印象に残るものが多かったです。

映画『47RONIN』公式サイト 大ヒット上映中!

大石(真田広之)率いるサムライたちは、吉良(浅野忠信)とミステリアスな女ミヅキ(菊地凛子)のたくらみによって主君を殺され、自然が豊かな赤穂の領地を追われてしまう。さらなる謀略を企てる吉良の野望を阻止し、主君の敵を討つべく集まった47人の浪士たちは、はぐれ者の混血青年カイ(キアヌ・リーヴス)と手を組むことに。わずかな人数の彼らは、明らかに戦力差のある敵の軍勢の戦いに命を賭して身を投じる。

引用元:映画『47RONIN』 – シネマトゥデイ

冒頭から「これはファンタジーですよ」というシチュエーションが入っているので「これは日本じゃない!」というのはちょっと違います。あくまでも、忠臣蔵をモチーフにした作品だとして観ないと。日本人がおなじみのあの妖怪、アイコンとも言えるアレがああなってるのも「そうじゃない!」って言ってもしょうがない。

でも、ちゃんと「47RONIN」の世界として成立しています。「おいおい、それは日本語で『タケ』って言うんだよ」というところも、幻想的な雰囲気を作っていたし、吉良を討ち取るまでの一連のシーンはカッコいい。

ただ、吉良を討ち取っても「よくやったー!」という感じにならなかったんだよなあ。確かに、浅野は吉良とミヅキのたくらみによって殺されたけど、その二人があんまり悪人に見えなかった。なので、何のために大石たちがかたきを討とうとしているのかよく分からなかったんです。これが「にっくき吉良!」みたいなことをボクが感じていたら作品を観る気持ちも変わってたんだろうけど。

「忠臣蔵」って、悔しい気持ちをずーっと我慢してきて、仇討ちでどーん! と爆発させるのが醍醐味じゃないかとボクは思ってます。そのエッセンスがもう少し入っていればよかったなあ。…勧善懲悪って、今は難しいテーマなのかな?