高校で体験入学の授業。夏休みなので、進路選択をしなきゃいけない学生はいろいろ見て回るんだろうね。オープンキャンパスもそうだし、夏期講習もそうだろうし。

今は声優を目指す人が多いねえ。きょうも数十人が参加しました。台本を読んでもらった後に、アドバイス。「好きなんだろうから演技はうまいよね。なので、今からでもいいから声づくりするといいよ。発声練習とか、滑舌とか」

今、声優を目指していて勉強している高校生にも同じようなことを言ってます。演技はね、そこそこうまいんです。でも、滑舌がいいかって言うと、それはできない。そして、演技よりも滑舌が問われるのが声優の世界だと思ってます。

演技より滑舌、というのは変な感じがするかもしれないけど、基礎が大事ってことです。それはプロは当たり前にできていなければいけない要素。それができなければオーディションで門前払いされてしまうでしょう。

なので、ボクは「演技はできてるよ。でも、声ができてないね。なので、声づくりをしようね」って言うんです。もちろん、お金が取れる演技じゃないですよ。下手じゃない、ってこと。でも、滑舌や発声はそれ以上にできていないんで、今の状態で一番やらなきゃいけないことをアドバイスしてる、ってことです。

あの演技力で、もうちょっと滑舌に気を使ってくれたらなあ…と、授業をするたびに思います。一度しっかり発声トレーニングをしたいけど、それはきちんと授業科目にあるので、そこでやってくれればいいんだけどね。