名古屋市中区の文化系飲食店「ボクモ」で朗読。隔週月曜日にやっていて、きょうが86回目。お客さんがテーブルで盛り上がっている具合も毎回違うので、全く同じ読み方にはなりません。きょうもお客さんのご指摘で新しいことに気づきました。

ボクモ BOKUMO – 名古屋 矢場町 | ワイン、ビール、雑談。文化系飲食店「ボクモ」

お客さんが自由にテーブルでお話をしている中での朗読なので、読む題材もよく知っているものの方がいいかなと思っていました。そこできょうも「ブレーメンの音楽隊」と、新美南吉の「おじいさんのランプ」の順番で、1時間朗読したんです。

知っているものを読めばいいものではないらしい

ところが、きょうのお客さんから「最初に知らないものを読んだ方が、興味を引くのでいい」というご意見をいただいたんです。確かに「ブレーメンの音楽隊」と「おじいさんのランプ」を比べたら「おじいさんのランプ」を最初に読んだほうが興味を引くかもしれませんよね。

そうか、そういう考えもあるんだなあ。これまでは、テーブルで交わされる会話が途切れた時に聞こえてくるボクの朗読で「そうそう、この話って、こう続くんだよね」と、新しい会話のきっかけになればいいかなと思ってたんです。

それが、まったく逆の感情を起こさせてもいいんだって気づきました。つまり、話が途切れた時に「これ、どんな話になるんだろう?」と興味を持ってもらうことでも、そのテーブルは盛り上がるということに気づいたんです。

BGMがわりに朗読を楽しんでいただく、ということを考えていたので、なるべくテーブルの会話の邪魔にならないようなものを選ぼうとしていたんですが、どうやら、そういうものばかりを求められているわけではないようだ。

これには目から鱗が落ちました。次回はちょっと聞いたことのないものを読んでみようかな。今度はちょっと先で、9月30日月曜日の午後9時からです。