ミッドランドスクエア シネマ2で「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」を観る。貧しくてもしあわせ、なんて簡単に言っちゃいけないけど、この母と子にとって、どっちがよかったんだろうね。

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映画「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」公式サイト 2018年5/12公開

家を失った6歳の少女ムーニー(ブルックリン・キンバリー・プリンス)と母親ヘイリー(ブリア・ヴィネイト)は、フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートの近くにあるモーテル「マジック・キャッスル」で生活している。周囲の大人たちが日々の暮らしに苦しむ一方、ムーニーは子供たちと無邪気に遊び、管理人のボビー(ウィレム・デフォー)は彼らを見守っていた。ところがある出来事を機に、ムーニーの日常は一変し……。

引用元:フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 (2017) – シネマトゥデイ

貧しいけど自由な生活。ほんのちょっとだけ、憧れる

前半は「いいじゃん、こういう生活」とも思える。いや、よくはないな。貧しい生活だもの。でも、そのぶん、子供たちには自由がある。

毎日の生活を淡々と描いていくことで、観ているボクたちも「フロリダのディズニー・ワールド・リゾート近くのモーテルで暮らしている人たちのコミュニティ」の一員になった気になる。

貧しくてお金がなくっても、子供たちはたくましく生きている。日々の生活の中で楽しみを見つけるのは、さすが子供。でも、それは貧しさから生まれる遊びだ。

突然の終わり。それはよかったと思えるはずなんだけど

じわりじわりと、真綿で首を絞められるように、どうしようもなくなっていく生活。そしてとうとう、悲しいことになる。

いや、悲しくないはずなんですよ、社会的にみたら。でも、それまで紡いできた生活が突然終わりになってしまうというのは、やっぱり悲しい。

最後の最後に、ムーニーがスクリーンにみせたもの。そして、最後のシーン。ムーニーにとって絶対に忘れられないものになったに違いない。

何がしあわせなんだろうね。社会的に保障されていることは、必ずしもしあわせではないかも、って思ったな。

管理人のボビーの立ち位置が、とても絶妙。つかず離れずの距離感で、住人をみている。こういう人が社会のあちこちにいたら、グラデーションのあるサポートができるかも。