109シネマズ名古屋で「ハクソー・リッジ」を観る。信念を貫くことの崇高さ、大切さを再確認し、心が折れつつあった自分を奮いたたせる一本となった。

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映画「ハクソー・リッジ」公式サイト|6.24 Sat. ROADSHOW

第2次世界大戦中、デズモンド(アンドリュー・ガーフィールド)は、人を殺してはいけないという信念を持ち、軍隊に入ってもその意思を変えようとしなかった。彼は、人の命を奪うことを禁ずる宗教の教えを守ろうとするが、最終的に軍法会議にかけられる。その後、妻(テリーサ・パーマー)と父(ヒューゴ・ウィーヴィング)の尽力により、デズモンドは武器の携行なしに戦場に向かうことを許可され……。

引用元:映画『ハクソー・リッジ』 – シネマトゥデイ

序盤のデズモンドの印象を植えつけるにぴったりな、アンドリュー・ガーフィールドの演技

アンドリュー・ガーフィールドの顔が、デズモンドの信念にぴったり重なってみえた。序盤、信念を貫くその顔は、周りからは屁理屈を言っているように見える。その理由を述べる口は、どこか半笑いに見えて、やや相手をバカにしているように見える。

……すいません、ボクの勝手な思い込みですね。でも、人を殺してはいけないのに軍隊に入るというのは、どう考えてもしっくりこない。お前のその信念は屁理屈にしか聞こえないぞ、という言い分は、どうしても出てくる。その印象を増幅させるのが、ボクにとってはアンドリュー・ガーフィールドの顔だったのです。

日本と違うんだなあと思ったのが、デズモンドを扱うアメリカ軍。日本だったらああいうタイプは、服従させて、矯正させて、みんな同じにしちゃうもん。この作品のアメリカ軍は、デズモンドを一応尊重する姿勢はあるけど、そこは規律を守らなければならないという立場。早い段階で、周りから一目置かれはじめましたよね。

戦場のシーンは、怖い。そんな中、信念を貫くことの崇高さ、大変さを感じた

ハクソー・リッジでの戦闘。それは文字通り、いきなり始まる。このシーンだけでなく、この作品はビックリさせる描写がところどころに出てくる。その中のひとつ、怖いタイプのビックリが、戦闘シーンの始まり。

そして、次々と訪れる、戦闘シーンの見せ場。殺される、爆弾で吹っ飛ぶ、転がる死体、そして腐乱した死体に群がるネズミ。死の瞬間、そして、戦場で死んだ後はどうなるかというところまで、しっかり描かれている。これから目をそらしてはいけない、とメル・ギブソン監督が言っているようだ。

そんな悲惨な状況で信念を貫くデズモンド。それを観ていたら、自分のなんとダメなことか。自分の信念を曲げつつあっただけに、ガツンとやられた。信念を貫いてやろう。少しでも光があるのなら、そこに向かっていこう。信念を貫くことの崇高さと大変さを感じた、自分の人生を変えた作品だ。