TOHOシネマズ名古屋ベイシティで「ハードコア」を観る。新鮮な映画体験だった。

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映画『キングコング:髑髏島の巨神』オフィシャルサイト

見知らぬ研究施設で目を覚ましたヘンリーは、妻エステル(ヘイリー・ベネット)が、大事故によって肉体が激しく損傷してしまった自分に機械でできた腕と脚を取り付け、声帯摘出の準備を進めているのを目にする。だが、手術に取り掛かろうとしたとき、謎の組織を率いる男エイカン(ダニーラ・コズロフスキー)が乱入。すさまじいパワーで施設を破壊した上に、エステルを連れ去ってしまう。ヘンリーは機械のパーツを導入したことで得た超人的身体能力を活用し、愛する妻をエイカンから奪い返そうと立ち上がるが……。

引用元:映画『ハードコア』 – シネマトゥデイ

一人称視点は、これだけ情報を制限するのか!

一人称視点での作品が、これだけ情報量を少なくするとは思わなかった。最初のシーンで「目を覚ましたら見知らぬ研究施設にいた」ヘンリーとシンクロしたもん。

ここはどこだ? なんで寝てるんだ? ヘンリーの体はどうなってるんだ? そういう情報が分からない。これが普通の映画だったら、主人公まで客観的にみることができちゃうからね。

そして、この作品の世界も徐々に分かってくる。エイカンが出てきた最初のシーンで、リアリティのある世界ではない、ということは分かるんだけど、さて、ではどういう世界なんだ? と観ていて不安になってしまうのもおもしろい。

このタイプの作品、観る方の環境が整ってくるとおもしろいだろうね。座席が360度、上下にも左右にもぐるぐる回るの。三半規管にも刺激を与えるものになったら、より入り込めるかもね。

あと、人が吹っ飛んだり欠けたりするけど、それも視点を動かすことができないぶん、観てしまう。こういうのって、普段はけっこう視界から消して観ているんだなあ。

一人称視点のこの作品を観ることで、普段自分は映画をどんなふうに観ているのかが分かった。実験的な作品だ。