TOHOシネマズ名古屋ベイシティで「犬ヶ島」を観る。人間? いや、犬だ。なんてオトナっぽい犬たち! そして、なんて従順な! そして、声を上げるのは、こっち側からなんだ。

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映画『犬ヶ島』 公式サイト

近未来の日本で、伝染病の犬インフルエンザが大流行し、犬たちは「犬ヶ島」に隔離される。12歳の少年アタリは、捕らわれた愛犬スポッツを捜すため、メガ崎市からたった一人で小型飛行機を操縦し犬ヶ島へと降り立つ。島で出会った5匹の犬とアタリは、心の距離を少しずつ縮めていき……。

引用元:犬ヶ島 (2018) – シネマトゥデイ

とことん擬人化している犬たち。それがおもしろさを出す

人間と犬の関係。日本人なら「桃太郎」がピンとくるだろうか。お腰につけたきびだんごくださいな、と、犬が人間に仕えるイメージが強い。

この作品も犬が人間に仕えている感じはするけど、もっと対等な描き方をされている。犬が人間のようだ。もっとも、人間と犬は一部を除いて言葉は通じていないけど。

犬がシリアスに言葉を話しているから、おかしみが増す。ボクは字幕版で観たけど、犬の役だからって変に声を変えてはいなかった。それがおもしろいんだよね。オトナっぽい犬、って感じで。

「おかしい」と声を上げるのは、こっち側だ

犬だからなのかな。ゴミの島に送られてしまった環境を、受け入れている感じがした。仕方ないね、というように見えたのは、犬がもつ従順さの表れか。

それに「おかしい」と声を上げたのは、いわば「こっち側」。社会を変える第一歩は、あっち側ではなくこっち側から声を上げること、とも読み取れるかな。

情報量の多さ。もう一回観たい!

舞台は日本だけど、いろんな時代がまざっているのが、近未来でもなく昔っぽくなく、不思議な感じでした。

その不思議さと情報量の多さで、クラクラする。背景の文字はなんて書いてあるんだろう、英語と翻訳を追いかけなきゃ、うっすら流れる日本語も聞き取りたい……なんてやってたら、頭はパンク寸前に。もう一回観て、セリフや背景や風景をじっくり観たいなあ。