土曜日にTOHOシネマズ東浦で「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語」を観てきました。テレビ版もこれまで公開された劇場版も一回も観ないでこの作品に触れたボクの感想は「広い愛は時として誰かを不幸にする」ということでした。

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語

この作品がすごいという評判をちょこちょこ聞いていたんです。それならば、という軽い気持ちで行ってみたら、それはまあすごかったです。エヴァンゲリオンをスクリーンで観た時と同じ衝撃でした。

その愛を私だけに!

まどかって、いつも自分以外の人のことを大事に思ってるんです。でもそれは、まどかのことが好きな人にとっては苦しみでしかない。だって、自分だけに愛情を向けてくれる可能性は小さいから。なので「自分は特別な存在ではなく、その他大勢の中のひとりという位置づけに過ぎない」という屈折した気持ちになってしまう。そんな屈折した心を持ってしまったのが、ほむらかなあと思いました。

この作品全体に流れていたのが「自分が望んでいる通りの愛情を好きな人からもらえない苦悩」というもの。それは時に、心に闇を生む。その闇は自分で抑えようとしても抑えられず、暴走する。

そして、この暴走を止めることができるのは自分自身しかできない。周りからのアプローチがいくらあっても、自分が納得しなければ収まらない。ほむらはまだまだ苦しみの中で生きていかなければならず、そして、そこから抜け出せることはできないかもしれないという絶望的な気持ちで過ごしていくんでしょうね。

シリーズを全部観たら、もっと楽しめるのは分かってるけど…

と、ボクがこういう感想を持ったのは「まどか☆マギカ」シリーズを全く観たことがなかったから。テレビシリーズや先に公開された劇場版を観てきた人たちにとってこの作品は、ある意味答え合わせのような感じで観ているらしい。そういう観方もエヴァンゲリオンみたいだなあ。

さて、ボクは「まどか☆マギカ」を観る順番が完全に逆になってしまったんですが、これまでの作品、観たほうがいいかなあ。きっとこの作品の理解も深まると思うんだけど…。誰かボクに観る時間をください!