109シネマズ名古屋で「ツナグ」を観る。死んだ人と会話できて、言えなかった思いを伝える話か…と思っていたら、そこまで単純ではなかった。会わない方がよかったんじゃないか、ということもある。

映画「ツナグ」公式サイト

生きている者が、もう一度だけ会いたいと強く願う、すでに亡くなってしまった者。その再会の機会を設けることができる、“ツナグ”と呼ばれる使者の見習いをする高校生・歩美(松坂桃李)。ガンで逝去した母(八千草薫)と会いたいという高慢な中年男・畠田(遠藤憲一)、けんかをしたまま事故死した親友・御園(大野いと)に尋ねたいことがある女子高生・嵐(橋本愛)など、さまざまな依頼人の願いをかなえる歩美。だが、死んだ者と生きる者が再び出会ってはいけないのではないか、それで両者は救われるのだろうかと考え……。

引用元:映画『ツナグ』 – シネマトゥデイ

この映画にグッと引き込まれたのは、御園と嵐の話。こういう状態でも言えないことがあるなら、生きていたら余計に言えないってこと、あるよなあ。

そこから一歩進むためには「やらない後悔より、やった後悔の方がいい」ということだと思うんだけど、それをしたために大きな後悔を背負ってしまった人もこの作品の中にはいる。やらなかった、いや、やらせなかった方がよかったんじゃないか、という思いを持ってしまった人がいる。

やるんだったら、迷いがない方がいいね。「これでよかったのかな…?」と思いながらやっているようでは中途半端。どれかを選んだら他の選択肢は始めからなかったんだ、とか、ひとつを選んだ瞬間に他の選択肢は消えてしまったんだ、くらいの気持ちでいないと全力でぶつかっていけない。

この世界のように「死んでももう一回だけチャンスがある」ってことは絶対にないから、生きている今、迷っているものはひとつでも消しておきたいなあと思いました。