日本人に日本語を話すのが仕事、という申し訳ないことを
初めてもう12年目。以来ずーっと日本語で表現することを
研究者のように勉強できるという、とってもありがたい
生活をしています。で、ある時からそのノウハウを
人に教えてほしい、というお話もあって日本人に日本語の
話し方を教えるという、さらに申し訳ない仕事も始めました。

ボクが教えられることなんてないんですが、ただ
「こうすると自分が話したいことをより分かってもらえるよ」
ということだけは、ずーっと考えているだけあって
ちょっとはお役に立てるかな、というくらいです。
その中に発声・発音・アクセントなんてのが
あるんですね。で、じーっと聞いてると
分かることもあります。たとえば、同じひらがなでも
2種類の「あ」の発音、3種類の「ん」の発音が
あるんですよ。適切なほうの発音を使わないと
「なーんか自然に聞こえないのよね。普通にしゃべると
そんなことないのに」ということになってしまいます。
こういう些細なことを指摘しながらやってるんです。

そんな些細なこと必要なの? って思う人がほとんど
でしょうけど、ボクがお世話になってる業界ではね、
意外と困ってる人が多いんですね。ま、いわゆる
アナウンサーの勉強って、こんなことやってんです。
ボクはこういう些細なことを微調整していく作業が
とっても性に合ってるらしいです。だって、苦じゃないもん。
あ、なんか困ってたら、相談くらいは乗りますんで
お知らせください。