「飲み会の場所がはっきり分からなかったので、ケータイのGPSで場所を探した。そしたら、信号をはさんで向こう側の道路だった」ということをラジオで話そうと思って携帯GPSのことを調べてみたら、けっこう真剣な話題にぶつかりました。

携帯からの110番や119番からでは、通報された位置を特定することが固定電話や公衆電話に比べて難しいらしいです。携帯からの電波を受けている基地局からの特定だと「だいたい、このへん」という感じで、ピンポイントで特定しにくいんでしょうね。そこで、新しい携帯電話にはGPS機能を標準装備させて、より迅速に発信位置を特定できるように、と国が指導しているんだそうです。

携帯からの通報はどこからでもできるので、発信している方がパニックだと「今、どちらから通報されてますか?」「ええっと…信号の下です!」「それじゃ分かりませんので、なにか目印になるようなものはありませんか?」「ええっと、ええっと…高いビルがあります!」「名前や特徴を教えて下さい」「だから、高いビルって言ってるじゃないですか!」という、落ち着いてたら笑い話のようなことも起こりそうですからね。GPSの情報を送信すれば、的確に場所が分かるわけだ。

現に、雪深い山道で事故に遭い、携帯がつながるところから自分で通報した時にGPSで調べた緯度と経度を伝えて助かった、ということもあったそうですからね。ケータイGPS、使えるなあ。でも、そのうち「アンタ! きのうの午後10時、駅からまっすぐ帰らないでどこ行ってたのよ! 携帯のGPS調べさせてもらったわよ!」なんていう夫婦の会話が日常になったりして。