ミッドランドスクエアシネマで「そして父になる」を観る。圧倒されましたね…。このシーンは先に観たあのシーンにつながっているのか、という驚きばかり。泣くかな、と思ったけど泣けませんでした。すごさが先に来ちゃって。

映画「そして父になる」公式サイト

申し分のない学歴や仕事、良き家庭を、自分の力で勝ち取ってきた良多(福山雅治)。順風満帆な人生を歩んできたが、ある日、6年間大切に育ててきた息子が病院内で他人の子どもと取り違えられていたことが判明する。血縁か、これまで過ごしてきた時間かという葛藤の中で、それぞれの家族が苦悩し……。

引用元:映画『そして父になる』 – シネマトゥデイ

物語中、良多がずーっと気持ち悪い位置にいる感じがしました。それはセリフからではなく、良多が取る行動からなんだけど、ある瞬間からその位置がすーっと収まっていくんです。それまでとは対照的な行動を取るんですよね。さらに、とってもさりげない仕草なんです。

クライマックスも、あることを忠実に守っているからだと思ってみたら、全然違って見える。それを示すヒントも、数十分前に観たあれか! というくらい、さり気なく、でもしっかりと入っている。

「そして父になる」というタイトルの通り、良多の成長が描かれている物語です。エンドロールに行く直前の良多のセリフを聴いて、よかったような、ほっとした気持ちになりました。そのセリフもしっかり、一時間数十分前に観たシーンと重なってるんですよ。すごいなあ…。

あ、この作品にリリー・フランキーさんとピエール瀧さんが出演してるんだけど、二人が揃うのが裁判所のシーンなんですね。前回観た作品が「凶悪」だったんで「これはこの二人が仕組んだものなのかっ?」と一瞬思いました。そんなはずないのに。