109シネマズ名古屋で「WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜」を観る。自分も神去村にいるかのように思ったのは、山での生活をさりげなく、そしてしっかり映してくれているから。住んでもいいなあ…って思ったけど、住んじゃったらきっとボクはほとんどの研修生と同じように山を去っていただろうな。

映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)〜神去なあなあ日常〜』公式サイト

大学受験に失敗し高校卒業後の進路も決まっていない勇気(染谷将太)は、軽い気持ちで1年間の林業研修プログラムに参加することに。向かった先は、携帯電話が圏外になるほどの山奥のド田舎。粗野な先輩ヨキ(伊藤英明)のしごき、虫やヘビの出現、過酷な林業の現場に耐え切れず、逃げようとする勇気だったが……。

引用元:映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』 – シネマトゥデイ

林業のことは全く分からないボクが「これは他の産業とは決定的に違う所だよなあ」と感じるところがひとつありました。勇気に聞かせているようで、さりげなくボクたちにも言っているセリフを聞いて「この人達は自分たちのためだけに仕事をしているんじゃないんだ!」って思ったよ。消費者に向けてっていうことだけでもないです。

そういったことも含めて、自然の大きさを感じる作品でした。魅力的に描かれているのを観ると、山に住んでもいいかなあって思うんだけど、ボクが行ってもお役に立てそうなことはないから、たぶん挫折する。

勇気が山の生活に溶け込んでいく表現が素晴らしい。…あ、いや、溶けこんでいくんじゃないんだ。溶け込んだ様子だ。徐々に慣れていくんじゃなくて、できなかったことができるようになってることで、山の生活に慣れたってことを表しているんだよね。余計なことを言ってないから、ボクたちも作品の中に入り込んで同じ生活をしている気になる。

登場人物たちがする仕草をしっかり見せてくれるから、山での生活はこういうものなんだって分かるようになってるんだよね。そして、それらのルールが事前と共に生きているっていうことにもつながっている。

ヨキを演じる伊藤英明さんは、相変わらずの身体能力っぷりを発揮してる。親方に呼ばれて自宅から走るシーンは、すごいことやってるよ! それがまた、山の男の生活っぽいんだよなあ。超人的ではなく「あー、ホントにああいう生活やってそう」という感じに、さりげなく。

あと、ボクが印象に残った伊藤英明さんの表情があります。「あー、もうトリップしてるわ…正気じゃないわ…」と思いました。