午前、高校で講義のあと、夜はメディアスエフエムで講義。終わった帰り道「ボクの職業はなんだったっけ?」と思う。最近は教えることの方が多くなってきたなあ。

声優になりたい人やアナウンサーを目指す人、コミュニティFMのパーソナリティーをやってみたい人と、ボクが教えている人のタイプはさまざま。ボクはその人たちに対して、頭の中にある膨大な素材の中からピックアップして、講義メニューを考えてます。なんか「アイアンシェフ」っぽいですね。

誤解を恐れずに言えば、声優を目指している人たちにはアナウンサーの技術は必要ないし、コミュニティFMのパーソナリティーには発声のメニューはいらないです。全部声を使った仕事だけど、職業によって必要な能力は、微妙に違う。

…あー、やっぱり誤解されるかなあ。もちろん、すべての能力をまんべんなく伸ばす方がいいんだけど、ボクがいただいたいる時間では、とてもすべてをカバーできないんです。なので、その時に必要だと思うことに集中して、そのほかのことはしかるべきタイミングで言うようにしています。

声優を目指しているだったら表現力を伸ばす方に力を入れて、滑舌や発声はそのセリフが言えていなかった時に指摘する、とか、コミュニティFMのパーソナリティーを目指しているなら、まずはマイクやトークに慣れるところから、とか。期間も半年程度、長くても一年なので、のんびりとはやっていられない。

学校だと、いろんな講師の方でカリキュラムができているから、そちらでもお任せできるしね。なので、より特化した授業ができるんです。ゴールを決めて、それに必要なものを逆算してカリキュラムを決めていくのがボクの講義のやり方なんだけど…。こういうやり方って、めずらしいのかなあ。