読み方を教えるというと、ニュースのようなものを使うというイメージがボクにはあります。実際ボクもそいうふうに教えていただいてきたので、それが普通だと思ってました。でも、最近ちょっと「そればかりではなあ…」と思い始めたのです。

アナウンサー養成講座なら、それでもいいと思うんだけど、ボクが教えているのは声優を目指している人が多いんだから、そういう人たちに対してニュースのようなものだけを教えていてもいけないんじゃないだろうか、と。朗読のようなタイプのものも読めるようにしなければいけないんじゃないか、と。

きょうの専門学校の講義で試してみる。…うーん、やっぱり伝わってこないなあ。イメージを声に乗せるやり方を教える。…うん、ちょっとマシになったかな。こういう読み方も教えるのもボクの仕事かなあと思いました。

気持ちがついて来れば、声が出るのは真理だけど、その逆はどうだろう。ふさわしい声を出したら気持ちがついて来る、ということはないだろうか。声から気持ちを作るのはテクニックに走ってしまう気がしなくはないけど…。