EX THERTER ROPPONGIで行われた「古舘伊知郎 トーキングブルース」に行ってきました。11年ぶりの開催で、通算17回目。まさかこの舞台を観ることができるとは思わなかった!

EX THERTER ROPPONGI トーキングブルース

第12回の「お経」からは毎回衛星放送で観ていて、第15回の「言葉」と第16回の「恋してみました」はDVDに焼いてあります。古舘さんが「報道ステーション」を始めてからは休止されてましたが、今年、一夜限りの11年ぶりの開催となったのです。

古舘さんが2時間近くをひとりでしゃべる。もちろん休憩なんかありません。今回は、サブタイトルなしの「トーキングブルース」。何についてしゃべるのか、とても興味がありました。

会場には、11年ぶりに古舘トークのシャワーを浴びたい人が押し寄せました。プロレスやF1の実況スタイルに酔いしれ、その影を追いかけている男性ファンや、トークのリズムに脳内を刺激されて快感を覚え、それを求めに来たであろう女性ファン、そしてテレビで見たことのあるアナウンサーや芸能人も見かけました。

開演前にふと気づきました。こんなに緊張感のある幕開けは味わったことがない! 誰も何もしゃべってないんです。BGMだけが静かに流れてる。11年ぶりの期待が生み出しているこの空気。古舘さんはこの空気をどう変えていくんだろう。

そして、開演。トーキングブルースの古舘さんが戻ってきた! ボクが衛星放送で観ていた、あの感じだ! 定期開催されていた10年以上前は絶対観ることができないと思っていたこの舞台だったけど、まさか観ることができるとは! なんだろう、この不思議な縁のようなものは。

クライマックスに近づく。すると…古舘さんがギターを持っている! いや、持っていない。持っているように見えるんだ! ブルースを奏でているんだ! これは今までのトーキングブルースとは違う! まさに、トークのブルース! こちらの心も震えてくる! トーキングブルースは新しいステージに入った!

サブタイトルなし、ということがこのブルースを生み出したと思う。これは今の古舘さんにしか出せない味だ。収録をしていたので後日どこかで放送されると思うんだけど、舞台で観ることができて、本当によかった!

会場を出る。エントランスには今行われた2時間が過ぎ去ってしまったを惜しむかのように残っているお客さんがたくさんいた。素晴らしいものを観たという幸福感。本当にこれは、一夜の夢だった。