109シネマズ名古屋で「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」を観る。笑った。そして、当時の時代のことを考えた。

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映画『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』公式サイト

ニューヨーク社交界のトップとして華やかな毎日を送る一方、ソプラノ歌手を目指して活動しているフローレンス・フォスター・ジェンキンス(メリル・ストリープ)。しかし、その歌唱力は音痴というしかないレベルであった。夫シンクレア(ヒュー・グラント)は、マスコミを買収したり、理解者だけを集めた小規模なリサイタルを開いたりと、病を抱えながらも夢を追う彼女を支えていた。そんな中、フローレンスがカーネギーホールで歌いたいと言い始め……。

引用元:映画『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』 – シネマトゥデイ

周りが変だと思っても、愛ゆえに妻を支える夫

なんでこんなことをしたんだろう、とは正直に思う。カーネギーホールで歌うなんて、本来は止めるべきだったのでは、と素直に思う。

でも、この作品にはフローレンスをカーネギーホールの舞台に立たせたい、という気持ちにさせるシーンがいくつかある。病気のこともあるんだけど、フローレンスが生きていた時代のことも考えた。

カーネギーホールでフローレンスが歌ったのは1944年。女性は今よりももっと社会で活躍できなかった時代。作品の中のダンスシーンは、そういう時代から移りつつある都会的な社会を描いていたんだと感じたよ。

さらに、フローレンスの生い立ちを聞いても、女性が低くみられていたことが分かる。夢をあきらめたフローレンスは、ここで語られているんだよね。

抑圧されていたフローレンスを支えていたのが夫のシンクレア。おそらく、ここまで妻のことを考えている夫は、この時代には少なかったんじゃないかなあ。変な女性の話ではなく、純粋な愛の物語でした。

と言っても、シンクレアがフローレンスに一途だったかというと…。このあたりも、当時には考えられないくらい先進的な考えを持っていたという描かれ方をしている…ように感じました。

サイモン・ヘルバーグの静かなツッコミ

コズメ・マクムーンを演じたサイモン・ヘルバーグの演技が笑いを誘っているんです。声は出していないんだけど、表情でツッコんでいる。笑いながら、それでも「ここ!」というツボははずしていない作品でした。

サッカー選手に例えたら、こんなタイプ

ゴールに向かっていくタイプではないが、攻撃の大黒柱となる前線の選手。