伏見ミリオン座で「きみはいい子」を観る。観てる間ずっと、腹にパンチをくらっている感覚。この感じを晴らしてくれないと終わらないぞ…と思っていた。観終わった感想は「痛かったけど、よかったな」。

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映画『きみはいい子』公式サイト

新米教師の岡野(高良健吾)は、ひたむきだが優柔不断で、問題があっても目を背け、子供たちから信用されていない。雅美(尾野真千子)は夫の単身赴任で3歳の娘と2人で生活し、娘に暴力を振るってしまうことがあった。一人暮らしの老人あきこ(喜多道枝)はスーパーで支払いを忘れ、認知症を心配するようになる。彼らは同じ町で暮らしており……。

引用元:映画『きみはいい子』 – シネマトゥデイ

辛くて席を立ちたくなった

認知症を心配する女性、子供に暴力を振るってしまう母親、子供の扱いに困ってしまう新米教師…その他にも子供の問題を抱えている大人がどんどん出てきて、観ていて辛かった。席を立ちたかったくらい。

なぜ席を立ちたくなったのか分かったのは、新米教師が子供たちに宿題を出したところから。それまでの描写は「愛」を徹底的に排除していたからだ。宿題を出した後からは一転、この作品のテーマとも言えるものが示される。これがあったからボクは救われた…!

でも、だからハッピーエンドなのだ! という形では終わらない。子育てという正解のないものにある程度の答えを示しても、もっといい正解はないのか、答えを求めながら、迷いながら接するもの…というようなラストシーンだった。

子供と向き合うのはエネルギーのいることだ…と思ったよ。先生って、大変な仕事だ。

それにしても、ビックリしたのは櫻井弘也を演じた加部亜門さん。あの演技、ともすればパターンにはまってしまいがちなのに、よくあんな感じに演じられたなあと思ったよ。