109シネマズ名古屋で「寄生獣」を観る。原作を読んだことがないボクでも、スッと入れたこの世界。原作のどこを取るのかということをきちんとやると、こんなにおもしろい作品になるのか。

映画『寄生獣』公式サイト

海辺に漂着した小さな寄生生物、パラサイト。彼らは人間に寄生しては宿主に擬態し、ほかの人間を食料としてむさぼっていく。そのうちの1匹が至って普通の高校生・泉新一(染谷将太)に寄生するが、脳を乗っ取ることができずに右手に宿る。自身の肉体にパラサイトが寄生して驚がくする新一だったが、彼をミギーと呼んで共生するうちに奇妙な絆を育むように。やがて、彼の通う高校に教師・田宮良子(深津絵里)に寄生したパラサイトやって来る。それを発端にほかのパラサイトが次々と出現し、新一とミギーに襲い掛かる。

引用元:映画『寄生獣』 – シネマトゥデイ

あっという間に、この世界に引き込まれる。どうやって寄生するのか、寄生されたらどうなってしまうのか、そして、人間を食べる理由がテンポよく語られていく。

そして「母と子の愛」というのも感じた。普段感謝しているけど、それを口にするのが恥ずかしい息子。最後まで息子のことを思う母。これから母になる状況で芽生えてくる愛情など、グロテスクな表現の中から感じ取れた。

そこに絞ってくれたからこそ、原作を読んでないボクでも入り込めたんだろうな。原作はきっと、いろんな展開をしているんだろうけど、思い切ってそぎ落としたのかな。

中盤から染谷将太さんの顔が変わっていくんだよね。それはちゃんとした理由があって、原作を読んでいれば分かっていることなんだろうけど、ボクは知らなかったから「あれ…?」って思って。なるほど、そういう理由があったのか。そして、それを表現している染谷さんも、すごい。

原作に忠実にすると、時間も収まらないかもしれないし、ストーリーがぼやけてしまう恐れもある。これは原作ファンも満足するストーリーだったんじゃないかなあ。そして、残りの数十分で次作への期待を持たせる展開にしているのもいいなあ。次作も観たいって思いました。