109シネマズ名古屋で「リトルプリンス 星の王子さまと私」を観る。教えを受けるのは大人や年長者だけでなく、子供からでも、だ。

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映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』公式サイト

母親の言う通りに、いい学校をに入るべく必死で勉強する少女の隣家には、昼間は裏庭にある破損した飛行機を修理し、夜は望遠鏡で空を見ている老人が暮らしていた。引っ越してきて以来彼のことが気になっていた少女は、ある日母親に黙って老人と接するようになる。若かった時代に飛行士だったという老人は、かつて不時着した砂漠で出会った男の子の思い出を語りだすが……。

引用元:映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』 – シネマトゥデイ

サン=テグジュペリの「星の王子さま」って、大人だとか親だとかの役割を演じる前の、ひとりの人間としてのあるべき姿が書かれている気がする。「子供の心を忘れてしまった大人たちに送るメッセージ」って言葉になるのかもしれないけど、この作品からはそれとはちょっと違うものを感じた。

それは「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」。子供から教えてもらうことだって、大人にはいろいろあるってことだね。年を重ねていろんな役割を背負っていないぶん、子供の方が真理に近いことを言えるのかもしれない。

サン=テグジュペリの「星の王子さま」をもとにしているお話と、作品上の現実の世界ではアニメーションのタッチが違う。絵本のようなタッチで描かれている部分は、誰もが思う「星の王子様」のイメージだろうね。

この作品、自分が通ってきた人生に合わせてキャラクターの解釈ができるから、年齢を重ねた人の方が深く楽しめそう。子供はおそらく少女の視点でしか観られないだろうけど、大人になれば母親の視点と、この作品に出てくる星の王子さまの視点で観ることができる。ボクが観ることができるのはここまで。あと何十年かしたら、老人の視点でも観ることができるだろう。

果たして、ボクが老人になった時、あれが星の王子さまとの出会いだったんだって思えるものがあるのかなあ。