TOHOシネマズ東浦で「七つの会議」を観る。池井戸作品は面白い。けど、怖い。日本で生きていて、ないことじゃないだけに。

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映画『七つの会議』公式サイト

都内の中堅メーカー、東京建電の営業一課で係長を務めている八角民夫(野村萬斎)。最低限のノルマしかこなさず、会議も出席するだけという姿勢をトップセールスマンの課長・坂戸宣彦(片岡愛之助)から責められるが、意に介することなく気ままに過ごしていた。営業部長・北川誠(香川照之)による厳格な結果主義のもとで部員たちが疲弊する中、突如として八角がパワハラで坂戸を訴え、彼に異動処分が下される。そして常に2番手だった原島万二(及川光博)が新課長に着任する。

引用元:七つの会議 (2018) – シネマトゥデイ

豪華キャスト、なんて言い方はしたくないけど、その言い方しかみつからない。狂言や歌舞伎の世界から何人出演してるんだ! 世が世なら、これで時代劇の大作が一本撮れるんじゃないか?

表情の演技、ひとつひとつが決まるのなんて、やっぱり時代劇っぽいなあって思った。いや、そういう業界の人たちじゃなくっても、みんな圧がある、っていうか、パワーを持っているっていうか。野村萬斎VS藤森慎吾なんてカード、誰が観られるって予想した? 映画だからこそ、狂言からもお笑いからも集まることができるんだなあ。

池井戸潤さんの原作なんだから、面白さは保証済み。なんか、ボケとツッコミがどんどん入れ替わっていくっていうか、ツッコミだったと思ったらボケだったというか。

それが実際の会社や社会でもあるかもしれないよ……ってのが、池井戸作品の怖さでもあるんだけど。日本人の大人なら「そうそう、あるある」って言ってしまいそうな内容。

これはきっと、外国の文化で育った人は分かりにくいかもしれない。そんな理由でそんなことするのか! 仕事関係ないじゃん! ってのも、この作品にはあったし。

この中には入りたくないよね、って思っていても、実は同じようなことの中に自分が入ってしまっているってのが、日本だよねえ……。最後の最後で八角が言うことに、少し救われるけど、基本的にずーっと、怖い。面白いんだけど、怖い。