TOHOシネマズ名古屋ベイシティで「ピーターラビット」を観る。なんて激しいバトルをするんだ、人間と!

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映画『ピーターラビット』オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ

イギリスの湖水地方。いたずら好きなうさぎのピーターと心優しい女性ビア(ローズ・バーン)が暮らす家の隣に、ロンドンから神経質そうな青年マグレガー(ドーナル・グリーソン)が引っ越してきた。彼がビアに惹(ひ)かれたことで、ピーターとマグレガーはライバル関係になる。さまざまないたずらを仕掛けるピーターに、マグレガーも反撃を試みるが……。

引用元:ピーターラビット (2018) – シネマトゥデイ

頭っから「そんなわけあるか!」と叩きつけられる

ほのぼのとした感じのオープニング。でも「そんなわけあるかい! 生ぬるい作品じゃないぞ!」という展開になる。

その構成が、お笑いの世界でいう「天丼」になってまして。ボクはそういう繰り返しの笑いが好きなんで、やってくれるなって思いました。

やってることも、かなりどぎつい。それも、冒頭で「覚悟しといてね」ってエクスキューズがあるので、こちらも身構えることができる。

もし人間が「やられる立場」だったら

人間って、生命ピラミッドの一番上にいるって感覚、無意識のうちに持ってるでしょ? 街を歩いていていきなり捕獲されて、冷凍されたり、競りにかけられて食卓に並ぶって、ないじゃないですか。人間が刺身にされたり、焼かれて塩をふりかけられて食べられるってことは、普通に生活を送ってたら、ないわけです。

でも、ほかの動物を人間がほかの動物を食べるってことは、ありますよね。人間がほかの動物よりも偉いんだというのは、なんとなく無意識で思うんじゃないでしょうか。

この作品を観ていると、もし人間が生命ピラミッドの一番上にいなかったら、あるいは人間と並ぶ生物がこの地球上にもう一種存在していたらこういうことになるんじゃないかと思いました。ちょっとぞっとしましたね。

おもしろいんだけど、ある意味怖い。なんでそこまであの人が無垢でいられるのかということもふくめて、怖い。それがピーターラビットの世界観かもしれませんが。

ホントにいるんじゃないか? と思うアニメーション

人間対ウサギのケンカですから。それがおかしくてねえ……。というよりも、実写だよね? ああいうウサギ、地球上にいるんじゃないかってくらい、景色に見事に溶け込んでました。

鼻をヒクヒクさせたり、耳の様子とか。さらにデフォルメされているってところ、たとえば耳を挟まれたら、その形に折れ曲がっちゃうとか。

アニメーションなんだけどここまで実写に溶け込んじゃうんだねえ……と思いながら観てました。だから人間対ウサギっていうのがすごくリアルにみえてきて。

撮影ではピーターラビットはいないでしょうから、いない中で演技をする素晴らしさ! いない中で演技しているんだなあと思って観ていると、おかしくなってきちゃって。

おとぎ話ではありますが、その前の段階として、とにかく「人間対ウサギ」ですよ! この戦いはどっちが勝つのか、そしておまえは、それにまったく関心ないのな、っていうおもしろさも、あります。

「ピーターラビットって、こんな感じでしょ?」という予想をはるかに超えていました。