羽生善治著「決断力」を読みました。

決断力 (角川oneテーマ21)
決断力 (角川oneテーマ21)

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羽生 善治
角川書店
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将棋の世界はよく知らないけど、プロの対局はそんなギリギリのところで勝負してるんだ、ということが分かりました。例えるなら、剣の動きをを見切って目の前でかわす感じ。あるいは、相手がかけてきた技を受けて、その力を使って別の技を掛け返す感じ。もしくは、カップ焼きそばのお湯を切るときにフタが外れるアクシデントが起こったときに、それを見切ってスッとザルを出してこぼれる麺を受け取る感じ。…最後は全然違う!

本書では「プロの将棋は一手の差が逆転できる想定の範囲内」と書いてあったけど、将棋を知らないのでぼんやりとしか分からない。どうやら将棋は、一手指すごとに80手くらいが頭の中に浮かび、その大部分を捨て、残った手を吟味していく作業のようです。

で、そのときに必要なのが「決断力」。どんな手にも多かれ少なかれリスクはあるのだから、それをどこまで取って決断するかが勝負を左右する。これは将棋に関わらず、どんなことでも言えること。

どのへんで「えいやっ」とやってしまうか、ってことでしょうね。なるべくリスクを少なくしたいけど、いつの間にかリスクを少なくすることが目的になってしまうこと、あります。「機が熟した時」っていうのは準備が整った時ではなく「やりたいって思った時」ってことなのかなあ、と最近思います。「よし、金銭的に大丈夫だ! じゃ、やろう!」ではなく「やるためには、どうやってお金を集めて来ようか」って発想、大事だと思います。

その他「直感の7割は正しい」とか「情報は『いかに捨てるか』が重要」といった覚えておきたい言葉がいくつかありました。

午前、iPhone3G S を予約。手続き中、ショップの女性店員さんから「明日誕生日なんですね!」と声をかけられた。ああそうか、本人確認のための免許証を出したときに、生年月日書いてあるもんね。

「ええ、自分へのごほうびです」なんて答えてみたけど、考えてみたらボクは年中自分へのごほうびをあげっぱなしだ。