2012年も、AKB48 の選抜メンバーが総選挙で選ばれます。「AKB48 27thシングル選抜総選挙」の中間発表で36位に入った、仲谷明香(なかや・さやか)さん。彼女が書いた「非選抜アイドル (小学館101新書)」を読みました。AKB48 での居場所をつくり、自分の夢を目指す中谷さんの現在進行形の物語。AKB48 を内側から見ることのできる本です。

総選挙の結果は、メンバーを勝者と敗者ふたつに、はっきり分ける。非選抜メンバーになった敗者は、自分の存在を否定されるのだろう…と、仲谷さんは思っていました。総選挙の後に知ったのは、敗者の意義。正々堂々と戦って、華々しく散ること。

また、仲谷さんは「自分がこの環境の中で何ができるのか、本当に叶えたい夢に向かうために、今何をしなければならないのか」ということを考え始める。自分の居場所を自分でつくっていく中で現れる、仲谷さんが「拾う神」と表現している人たち。環境のせいにするのではなく、やりたいことを続けていくことの大切さが、ここでも現れています。

去年の総選挙では非選抜メンバーだった仲谷さんは、今年の中間発表では36位。このままだと選抜メンバーになる。結果発表を、ちょっとだけ気にしていよう。選抜メンバーになったら、彼女は夢にまた一歩近づくのかもしれないなあ。