中古本が売られているフロアをぶらぶら。タイトルを眺めているだけでも、おもしろい。でも、ボクはこういう所では本はほとんど買いません。ボクの本の買い方からしたら、ここに並ぶ本はちょっと買えないんです。

ボクの本の買い方は「今を知りたい」という感じ。いや、こう書くと大げさなんですがね。今、世界はどんな方向に向かっていくか、どんな考え方が生まれつつあるのか、そしてどんな話題が流行しているのかを知りたいんです。ああ、これでもまだ大げさだ。

ええっと…あ、そうだ、鎌倉幕府の成立って、ボクが学校行ってた時は1192年だって習ったんですが、今は1185年って教えてるんでしょ? ボクは1192年って書かれている本に興味はなくて、1185年って書かれている本を読みたいんですよ。…これでなんとなく伝わるかなあ。

数年前の本には「その情報、もう古いじゃん」って感じるものもあると思う。なんか、年齢に合ってない服を着ている人を見かけた時の、あの恥ずかしさ。その若作り感が、ボクにはちょっとまぶしすぎて…のような。

でも、小説は多少古くてもクラシックとして読めそうだし、タレント本は「その時こんなこと考えてたんだ」という懐かしく甘酸っぱいものとして捉えられる。あ、古い雑誌もそんな感じだよね。時代を感じて、つい読みふけっちゃうこと、あるもん。

なので、古い本は読まないってわけじゃないんです。書かれていることがひょっとしたら古くなっているかもしれない、と感じる本は読まないんです。これは書店でも同じ。毎週あちこちの書店に行っているので、平積みになっている新書を眺めていれば、ボクのような本の読み方をしている人なら大丈夫だと思います。

岐阜市のFMラジオ局、FMわっちで生放送を終えた帰りの電車で、数日前に書店で買った新書「いい男は『や行』でねぎらう いい女は『は行』で癒す」を読み始める。…おお、面白い切り口だ。この時代にこういう切り口の本が出版されたということは、世間はどういう気分になっているんだろう…と想像するのも楽しい。いずれまた紹介します。