平日の昼前、ちょっと遅めの出勤。休みがないので、こういう日は貴重だ。
つきあってる彼女には、迷惑をかけている。だから、前の晩は彼女を呼んで
一夜を共にした。彼女も午後から用事があるので、一緒に地下鉄の駅まで
いくことにした。

「ねえ、こんどはいつ会える?」と聞く彼女への答えを持ち合わせていないから、
うん、まあ、そのうち。でも、時間が空いたら連絡するよ、とだけしか答えられない。

一緒に改札を抜ける。お互いに別々のホームの地下鉄に乗るから、
ここからはまた、お互いの時間を過ごすことになる。でも、なんとなく離れられない。
彼女もそうであるらしく、こちらのホームへの階段までやってきた。

「ねえ、こんどはいつ会える?」ともう一度聞いてきた。
答えを持ち合わせていないから、彼女に軽くキスをした。
彼女は寂しそうな、でも仕方ないというような顔をして、軽く微笑んだ。
構内に流れるアナウンスをきっかけに、それぞれのホームに向かった。

以上! ボクが月曜のお昼前に実際に地下鉄の駅で見た風景を大きく脚色!
別れのキスかー! いいのぉー! なごむのぉー!
頭の中は、映画「恋する惑星」のテーマ、 
フェイ・ウォンの「夢中人」が流れたぞー!

ここんとこ、ホントにまとまった時間が取れなくなってきただけに、
こういうシーンがうらやましい…。まあ、時間を売って商売してるから、
しかたないんだけどね…。