ミッドランドスクエアシネマで「劇場版 進撃の巨人 前編 紅蓮の弓矢」を観る。原作を読んでいない人にとっては疑問が残る、理不尽な世界に見えるかもしれない。でも、それって現実のこの世界でも同じじゃないかなあ。

劇場版「進撃の巨人」

巨人が牛耳る世界。高さ50メートルの防壁に囲まれた街、シガンシナ地区に暮らす少年エレンはのどかな日々を過ごしていたが、ある日、巨人が壁を越えたことから運命が一変する。巨人によって母親を失ったエレンは復讐(ふくしゅう)を誓い訓練兵団に入団。やがて兵士となり戦いに身を投じていくが……。

引用元:映画『劇場版「進撃の巨人」前編~紅蓮の弓矢~』 – シネマトゥデイ

はたして、原作を読んでいない人にこの話は分かるのか…。なぜ巨人がいるのか、そしてなぜ人間が食べられる対象になっているのかといういうことは明らかにされない。そりゃそうだ、原作だって未完なんだもの。

でも、それはボクたちが生きているこの世界そのもの、ともいえる。突然事故にあることもあるし、自分の予期しないことも身に降り掛かってくる、理不尽な世界。このマンガが人気になっているのは、絶望的な環境に立ち向かって活路を見出すところが現実とシンクロするからかもしれないね。

今回のストーリーは、人類が巨人に勝利するというところまで。だから、より「絶望からの逆襲」というテーマが濃くなっている。前半がもっと絶望的になっていたらそのコントラストがはっきりするけど、あまりやり過ぎたら指定を受けてしまうのかな。そういえば、マンガよりも表現がマイルドになっていた気がしたような。

アルミンの演説は、名シーンだよね。命をかけたものだったしね。やっぱり、退路を断って立ち向かうと、人の心を打つんだろうなあ。この作品、生きるってことの意味の根幹に触れているよね。今の状況に甘んじることなく、もがき苦しんででも自分の好奇心を信じて進んでいかなきゃいけないね。