TOHOシネマズ名古屋ベイシティで「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」を観る。こういう映像体験ができるから、映画を観るのっておもしろいんだよね。

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』公式サイト

かつてヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡(ふうび)した俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、落ちぶれた今、自分が脚色を手掛けた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に再起を懸けていた。しかし、降板した俳優の代役としてやって来たマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)の才能がリーガンを追い込む。さらに娘サム(エマ・ストーン)との不仲に苦しみ、リーガンは舞台の役柄に自分自身を投影し始め……。

引用元:映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』 – シネマトゥデイ

自分はもうダメだという思いと、まだもうひと花咲かせられるという思い。ボクも今、ちょうどこのふたつの思いが出てきている。リーガンが辛いのは、かつて一世を風靡した身であるということ。バードマンの続編を作れば再起できるのに、それをしないのはリーガンのプライドだろう。

過去にとらわれていては、結局行き詰まってしまう。過去との折り合いをどうやってつけるかが、人間が成長するために必要なことなのだ。でも、思い出に浸ってしまい、そこから抜けられないのも人間。それが自分の自由を奪ってしまうんだろうな。

で、この作品は映像が一連で流れていくところに凄さがある。最初は楽屋から舞台までをワンショットのように撮るのかなと思ったけど、時間経過も含めてワンショットのように見える。そして、リーガンの設定も不思議なものだから、映像がふわふわして、地に足がついてないようにも見えるのだ。それがまた「バードマン」の名にふさわしいとボクは思う。

音楽もいいよね。ドラム一発であそこまで感情を動かすことができるなんて。他にない映像体験ができるから、スクリーンで観た方がいい作品だね。