ミッドランドスクエアシネマで「ラン・オールナイト」を観る。敵対しなければならなくなった男には、それぞれ愛する息子がいた。息子を守る姿に涙が出た。
ブルックリンのマフィアのもとで暗躍するすご腕の殺し屋ジミー・コンロン(リーアム・ニーソン)は、命を狙われた息子を救うため相手を亡き者にする。ところが相手がマフィアのボスで親友ショーン(エド・ハリス)の息子だったため、復讐(ふくしゅう)に燃えるショーンはジミーと彼の息子を殺すことを宣言。ジミー父子は、組織や金で買われた警察が包囲網を張り巡らせたニューヨークで、迫り来る追手を必死に振り切ろうとするが……。
観終わった後に、爽快感はなかった。その代わり、泣いた。それは、このストーリーが始まるきっかけにあると思う。
最初から数十分くらいの展開で「リーアム・ニーソンの映画なんだけど、なんか違う…」って思うかもしれない。実際、ボクが観ていた回では席を立った人もいた。ボクは、派手ではないけど観ごたえはあると思ったよ。
それは、描かれていたブルックリンの街の不気味さを演出するのに十分だったから。この街で権力を握っているのはショーンであり、誰もが彼を恐れているような感じがした。あの不気味さは、ビクビクしているものだったのかなあ。
何もなければそのまま、緊張感のある関係だったんだろうけどね…。ショーンの息子を殺してしまった。しかし、それは息子を守るため。そして、ショーンも息子を愛していたからこそ、ジミーと息子を殺すことにした。
ショーンもジミーも、息子のために動くのだ。これは、息子を守る父親のストーリーなのだ。それが、ボクが今まで観たリーアム・ニーソン作品と違うと感じたところ。敵にもあるんだよ、息子への愛が。
ボクが泣いたのは、ショーンもジミーもお互い敵に「なってしまった」から。ショーンの息子さえ、あんなことをしなかったら…!
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