テレビ番組「料理の鉄人」が13年ぶりに復活しました。「アイアンシェフ」と名前を変え、先週からスタート。なぜだろう、涙が止まらない…。それは番組が復活したうれしさではなく、年長者から若者へ、師匠から弟子へと続く料理界の歴史を感じているから。
前作「料理の鉄人」は30分、今回の「アイアンシェフ」は1時間。料理の対戦だけでなく、料理人のこれまでの歩みも見せてくれる。ボクはこれが好き。その料理人が背負っているものが分かるから。
先週の放送では、中華の鉄人・陳建一さんを破った脇屋友詞さんが中華のアイアンシェフとなり、ノミニーとして陳建一さんの息子・陳建太郎さんが対戦しました。なにこの壮大な物語。「そうか…貴様はあの時戦った鉄人の息子か…。おもしろい、腕前、見させてもらうぞぉっ!」なんてセリフが聞こえてきそうじゃないですか。
もちろん実際はそんなに芝居ががってはいないんですけどね。役者ではなく、料理人ですから。対戦は憎き敵を倒す構図ではなく、アイアンシェフの胸を借りてきなさい、というような温かい雰囲気。いいですねえ。
「料理の鉄人」をまったくなかったものにするのではなく、世界観を受け継ぎ、鉄人だった料理人たちが登場することで深みが出てる気がします。歴史ドラマの一面も生まれたのかな。
で、想像したのは「アイアンDJ」。ラジオパーソナリティーの対戦ですね。AM・FMそれぞれのアイアンDJにノミニーが対戦する、っていうもの。名DJと若手DJの対戦に、歴史的ドラマを感じたいんです。ラジオパーソナリティーの歴史がまだかろうじて残っているこの時期にやらないと、もうできなくなる気がするなあ…。
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