TOHOシネマズ名古屋ベイシティで「最強のふたり」を観る。登場人物の変化を音楽で表していたのが印象的。特に序盤、タイトルが出るあたりの曲の使われ方は最高!
不慮の事故で全身麻痺(まひ)になってしまった大富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、新しい介護者を探していた。スラム出身の黒人青年ドリス(オマール・シー)は生活保護の申請に必要な不採用通知を目当てに面接にきた不届き者だったが、フィリップは彼を採用することに。すべてが異なる二人はぶつかり合いながらも、次第に友情をはぐくんでいき……。
ドリスがフィリップの世話を始めた時は、未経験だから生まれるハプニングを笑いに変えている。女性に見とれちゃって食事をフィリップの目に与えるなんて「コントか!」と思う。
そして、介護の大変さに焦点が当たるシーンはそんなにない。首から下が動かないというハンディキャップは、ふたりが出会うためのきっかけなんじゃないか、というくらい。むしろ、ふたりのキャラクターを描き出し、影響を与え合っていることが、映像や音楽で表されていた。
特に、音楽の使われ方が素晴らしい。ドリスはこのジャンル、フィリップはこのジャンルって、はっきり分かるように音楽が使われていたんだけど、時間が進むに連れて、それが逆に使われているところがある。これだけで「相手の影響を受けて成長した」ということを表しているんです。同じようなシーンでも音楽が違うだけでキャラクターの成長が描けるんだね。
そして、映画冒頭の Earth, Wind & Fire の「SEPTEMBER」の使われ方ときたら! これは最高にカッコいい! この演出は間違いなく、今年これまで観た56本の映画の中で一番カッコいい!
見た目や言葉に惑わされず、その人の本質を見抜けないと出会いのチャンスを逃してしまうってこと、あるかも。フィリップがドリスを採用したのは、面接での会話できちんと見抜けたからだろうなあ。どこで見抜いたんだろ? ボクはドリスのユーモアのセンスからじゃないかと思うんだけど、これは観た人とおしゃべりしてみたいところです。
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