109シネマズ名古屋で「恋妻家宮本」を観る。ここまでおもしろい作品だとは思わなかった! これぞ、役者力!
子供が独り立ちした中学教師の宮本陽平(阿部寛)と妻・美代子(天海祐希)は、25年ぶりに訪れた夫婦二人きりの生活に困惑してしまう。ある夜、妻側の記入欄がきっちり記載された離婚届を見つけた陽平は激しく動揺するが、美代子に意図を聞き出すこともできず悶々とした日々を過ごす。混乱しながらも陽平は、料理教室の仲間や教え子と関わる中で家族の在り方を見つめ直し……。
だんだんハマっていく、この作品の世界
最初「ちょっとこれは受けつけないかも…」って思ったんです。映画「デッドプール」を思い出すような演出に。まだこちらがどういう構えでこの作品を捉えればいいか、その態勢がととのっていないうちに、アレをやられたので。
演技を観ていて、だんだん気持ちよくなった
それが「あれ…なんか、いいかも」と気持ちよくなってきたのは、井上克也を演じた浦上晟周さんの演技を観始めてから。明るく見えるんだけどどこか影のある感じが、うまいなあと引き込まれました。
浦上さんだけじゃない。この作品、出る人出る人の演技が、みんないい。大学生の宮本陽平を演じた工藤阿須加さんなんて、阿部寛さんの演技のポイントを押さえてるなあと思ったよ。
そして、女優陣の魅力的でねえ…。「好きな異性のタイプは?」と聞かれたら「映画『恋妻家宮本』に出演されている方なら誰でも!」って答えてもいいくらい。
実は緻密なチューニングがされている作品だ
コメディの路線なんだけど、コントにならないギリギリのラインでおかしみを出している。これは繊細な作品だ。うまいなあ、すごいなあと思っているうちに、この作品にすっかりハマってしまったのです。
そして、「デッドプール」のような演出が最後の最後、スタッフロールが出てくる時にもありました。でも、それは素直に受け入れられた。この世界にどっぷりハマってしまっていたからだ。
振り返ると、作品全体のチューニングも冒頭からされていたのかもしれないな。もう一回観てみると、そのあたりが分かるかも。
宮本夫妻の問題のほかにもドラマが展開するので、途中で失速することがない。こんなにテンポのある、おもしろい作品だったとは! 観てよかった!
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