ちょっと前に、NHKBSプレミアムで「欽ちゃんのアドリブで笑(ショー)」というのをやってました。萩本欽一さんが浅草軽演劇の基礎を若手役者さんたちに教えるというバラエティー。

欽ちゃんらしく、台本のない即興の構成。正解はひとつだけではない自由なアプローチでの演技指導に、役者さんたちは戸惑いを隠せない。

そして、とにかく動きを求める。舞台なので、遠くにいるお客さんにも分かるようにするためなんだろうけど、もうひとつ、大きく動くと声と気持ちがついてくるということもあるんだろうね。身体と言葉はリンクしているから。

ボク、観ていて「いいなあ……」と思ってたんですよ。あまたある笑いのパターンのひとつである、浅草軽演劇のエッセンスを体得できるから。それに、日常生活でも十分に生かせることばかりだから。

情報が多くなっている最近、情報に接することで分かった気になってしまうことが多くなってますよね。だからこそ、動くことがますます大事になってきています。

動いてみることで状況が変わり、新しい方向が見えることだってある。新しい局面が見えるまで、流れに身を任せざるを得ないときだってある。役者さんたちの戸惑いは、ボクたちがいかに枠の中で動いてしまっているかを感じずにはいられなかったです。

この番組、時間の関係で放送されなかった部分も多いはず。ぜひ、完全版のDVDが出て欲しい。そしたら、絶対に買うよ。コミュニケーションの基礎が詰まってるんだもの。

……おや、2017年8月16日から4日間、NHKBSプレミアムで再放送をやるようだ。これぞ技術の継承ともいえる舞台なので、ぜひ観て。

欽ちゃんのアドリブで笑(ショー) – NHK

台本無し!リハーサル無し!「欽ちゃんのアドリブで笑(ショー)」BY 牛山 | エンタメ | SPECIAL COLUMN | NHK BSオンライン

そして、もし欽ちゃんがまた、こういう道場のようなものを開いたなら、ぜひ入門したいものです。

今、欽ちゃんの「快話術」って本を読み直してます。欽ちゃんの経験に基づく笑いのテクニック、それが日常会話にどうやって使えるか、ということを書いた本。

秋に講師のお話があるってことと、自分が持っているテクニックを放送だけじゃなくて、プレゼンや営業などに困っている人にアドバイスできるんじゃないかなあと思い始めたこともあって、大事なところを写しながら読んでます。

これをやるのに、Workflowy がものすごく便利なんだけど、その話は別の機会に。

思考を論理的に整理するアウトラナー WorkFlowy の使い方 – MILL KEY WEB

「快話術」って、2000年の本なんですよ。それなのに、古くない。やっぱり、欽ちゃんが編み出した笑いのテクニック、一般に置き換えればコミュニケーションのテクニックは普遍的なんだなあ。

そして、自分がこれらのテクニックを使っていること。そりゃそうだ、買った当時、読み込んだもの。17年経ってますけど、ちゃんと自分の血や肉になったんだなあ。

欽ちゃんの教えを、本から学んでいた。間接的に欽ちゃんファミリーと言ってもいい。いや、よくない。