TOHOシネマズ東浦で「15時17分、パリ行き」を観る。それが来るかは分からない。でも、その時の準備はできているか。
2015年8月21日、554人の客が乗るアムステルダム発パリ行きの高速鉄道タリスに、武装したイスラム過激派の男が乗り込み無差別テロを企てる。乗客たちが恐怖に凍り付く中、旅行中で偶然乗り合わせていたアメリカ空軍兵スペンサー・ストーンとオレゴン州兵アレク・スカラトス、二人の友人の大学生アンソニー・サドラーが犯人に立ち向かう。
今は未来につながっているということを痛感する
時間軸を現在から過去へというようにみたら「あの時にしていた行動はここにつながっていたのか」という視点になり、まるで神様のいたずらか、運命のようにみえる。
でも、実際の時の流れは過去から現在に向かっているわけで、未来をみることのできる神の視点なんて持てるはずがない。この作品、簡単に「運命だったんだねー」なんて言えるものではない。
腐らずに積み上げ、その時に行動できるか
未来に「それ」が起こった時に、行動することができるのか。過去から積み上げてきたものを「それ」に使うことができるのか。「それ」が確実に起こるのならしっかり準備はするけれど、たいていの場合は起こらないか、起こったとしても確率は低いものだ。
社会に出て勉強が役に立ったー! なんて気持ちを確実に味わうことができるなら、学生の時にもっとしっかり勉強するんだけど、そんなことにぶち当たるなんて予測できないから、モチベーションは上がらない。
この作品のスペンサーなんて、自分の半生が思い通りに過ごせたわけじゃない。それでも、それを受け入れてきた。「それ」が来た時に動けたのは、彼がずっと思っていたものがあったからだろう。
例えば、地震の避難訓練。実際に行動に移せるかどうかは、訓練を自分のものとしてきたかどうかだ。もし「それ」が来た時のことを考えて、しっかり準備できるかどうかだ。
人生って、ここまで大きなことは起こらなくても、小さい頃からの行動の積み重ねなんだということ、そして、積み重ねてきたものは自分の信念というか、なんのために生きているのかということを映し出している鏡のようなものだなあと思いました。
というか、旅で一緒になった Alisa Allapach って……!
そして、旅の途中で Alisa Allapach のような女性と知り合いに慣れるなら、悪くない……というか、やや単調なものが続く旅の中で、彼女が出てきたときに「わー、なんかスクリーンに映える人が出てきた」と思ったもん。
まあ、その単調なシーンの連続は「人生って、そんなにドラマチックなことばかりではないよ」って言っているような気がしたけどね。
え、彼女「ハングオーバー!」に出てたの? たまたま持ってるから、確認してみよう。……わ、ホントだ! まさか自分が観ていたものに出演しているとは!
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