TOHOシネマズ名古屋ベイシティで「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」を観る。ストーリーよりも、キャラクター。笑ったらそれは、楽しんでるサイン。
映画『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ
高校の地下室で居残りを命じられた4人の少年少女は、そこでジュマンジという古いビデオゲームを見つける。プレイしようとキャラクターをチョイスした瞬間、彼らは選んだ人物に変身し、ゲーム内の世界であるジャングルへと移動してしまう。現実とは全く違うキャラクターになった彼らは、カバ、ジャガー、ゾウ、サイの群れなど、次から次へ野生動物と遭遇。危険にさらされながら、何とかゲームをクリアして現実世界に戻ろうとするが……。
役の中で役を演じている、という視点
この作品を観るうえで、ぜひ入れておきたい視点。それは、ドウェイン・ジョンソンやケヴィン・ハートが演じているのはゲームキャラクターではなく、それを操っている「リアルの世界の住人」を演じている、ということ。
分かりやすいのは、ジャック・ブラックの役どころ。シェリー・オベロンという教授を演じているけど、中身は女子高生のべサニー。この構造が、この作品のすべて。
つまり、めっちゃマッチョだけど中身はナード(オタク)とか、この見た目で中身はイケてる女子高生、というギャップから生まれるユーモアが、この作品のすべてなんですね。
だって、ストーリーは単純、というか、深みはないですからね。「これはNPC」だ、って言い切っちゃってますから。NPC、つまり、ノン・プレイヤー・キャラクター。決められたことしか言わない、アドリブはきかない。プレイヤーが変な方向に行かないように、一方的にしゃべることで、行き先を案内する。そんなキャラクターばかりの作品で、ストーリー性を語ろうとしてもしょうがない。
ゲームのキャラクターとプレイヤーのギャップから生まれるユーモアにゲラゲラ笑って、プレイヤーである高校生の成長を応援するのが、この作品の楽しみ方です。もうね、数あるユーモアの中のうち、ひとつでも笑ったらこの作品を楽しんだ、ってことでいいと思う。
セクシーはつくれる、をジャック・ブラックが証明した?
それにしても思ったのは、セクシーって、テクニックもあるんだなあということ。持って生まれたセクシーさ、内面から出てくるセクシーさってのもあるんだろうけど、髪をいじるしぐさや口の開き方ってことでも、十分セクシーさを表現できる。それを証明しているよ、ジャック・ブラックが!
ボクが映画を観はじめて始めて思った「最低なキスシーンだなあ」っていうのも、ギャップから生まれるユーモア。この作品を楽しみ方はこういう感じですよ、ストーリーよりも個々に散りばめたユーモアですよ、っていうのを象徴している。なるほど、世界的にヒットしているのはこういう部分なのか。
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