TOHOシネマズ東浦で「恋は雨上がりのように」を観る。40代の男がこれを観て、どう思うだろう。……いや、観たら素直に「いい話だな」と思ったよ。

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映画『恋は雨上がりのように』公式サイト

陸上競技に打ち込んできたが、アキレス腱のけがで夢をあきらめざるを得なくなった高校2年生の橘あきら(小松菜奈)。放心状態でファミレスに入った彼女は、店長の近藤正己(大泉洋)から優しい言葉を掛けてもらったことがきっかけで、この店でアルバイトを始めることにする。バツイチ子持ちである上に28歳も年上だと知りながらも、彼女は近藤に心惹(ひ)かれていく。日増しに大きくなる思いを抑え切れなくなったあきらは、ついに近藤に自分の気持ちを伝えるが……。

引用元:恋は雨上がりのように (2018) – シネマトゥデイ

「よかったな」と思えるラストでした

28歳の年の差恋愛を、どう決着つけるかが楽しみだった。まあ、つき合うことはないだろう。別れる……? いや、そもそもつき合うはずがないんだから、別れるということも、おかしいか。

「よかったな」と思えるラストでした。あきらはもちろん、正己にとっても、この経験が自身の成長につながっていたから。

そして、主題歌の「フロントメモリー」が流れるエンドロール。この曲が聴きたいから、観に行ったんですよ。

今年43歳のボクは、どうやったって正己の立場になるわけで、さて、自分だったらどうだろう。高校生からの告白……うん、たぶん、正己と同じ気持ちだ。

ほどよい距離がいい。太陽の光のように

好意をもらうのは嬉しいけど、高校生のパワーを受け止めるには年を取りすぎている。もちろん、社会的なことも考える。ただ、年齢を重ねることでだんだん狭くなっていく世界が、こういうことでばーっと広がっていくものだ。

別に、高校生と、じゃなくてもいいんだけどね。違う世代とのつき合いは、それだけで全く違う世界を見せてくれる。高校生のパワーを受け止めるのはこちらもエネルギーがいるけど、それに当たっていることは可能だ。

そう、太陽に似ているね。太陽の光を受けて「あったかいなあ」と思うことで、自分に活気が生まれるような。

妙にほっとする、正己とちひろのシーン

正己と、大学の同級生の九条ちひろが一緒にいるシーンが、よかったなあ……。演じているのは、大泉洋さんと戸次重幸さん。同じ大学の演劇研究会出身で、今も TEAM NACS のメンバー。

20年くらい、ともに歩んできてるんだよね。その関係性が、作品の中にも出ていた。だから、40代のボクは観ていて安心する。それぞれ違う世界にいるけど、会った時は当時の世界に戻れる、という安心感。

もっと恋愛に傾いたストーリーだと思っていたんだけど、40代からみても「いい話だな」と思えるものでした。