ボクがやってる朗読ライブは、BGM代わりに聞いてもらうタイプなんです。お酒が入り、おしゃべりも楽しんでいる雰囲気の中で、音楽ではなく朗読が流れていたらどうなるんだろう、ということから始まっています。この形式、初めて触れる人はどうしても違和感があるようです。

朗読中も賑やかにしていてくださいね、お席で盛り上がってくださいね、と読む前に言っているものの、中には「せっかくだから聞いてもらった方がいいんじゃない?」と言ってくださる方もいるんですよ、ありがたいことに。

でもね、ボクの朗読を聞きたい人ばかりが集まってるわけじゃないですからね。意識をこちらに集中してもらうのは、ちょっと違う。飲みに来たらなんか急に朗読が始まった、ってことですからね、そういう人にとっては。

話を聞いてもらう、というよりも、その話が持つ雰囲気が伝わったらいいかな、と思ってます。「聞いてなかったけど、なんか不思議な話をしていたな」とか「ワイン居酒屋で朗読なんて、おもしろいじゃない」と思ってくれたらボクの朗読ライブは成功なんじゃないでしょうか。

ただ、改善点もある。一本の物語が長くないか、とか、もうちょっとおなじみの話にした方がいいんじゃないか、とか。聞き流す朗読は、読む題材のチョイスで印象に残る度合いも大きく違うはず。

物語には著作権もあるから、それも考えないといけない。今、ネット配信をやっているんだけど、それを止めることでクリアできるかもね。

あるいは、自由に使える題材をもっと集めるか…。著作権の切れた青空文庫からだと、なかなかフィットするものがなくって。誰かに書いてもらうか、あるいは自分で書くか…。オリジナル作品を読む、って、なんか、ひとり芝居みたいだなあ。