109シネマズ名古屋で「天才バカヴォン 〜蘇るフランダースの犬〜」を観る。ふたつの世界が見事に融合。こんな難しいチャレンジ、よくやったなあ。

Bakavon
映画『天才バカヴォン ~蘇るフランダースの犬~』公式サイト

天に召されるネロとパトラッシュ。ところが突然、天使の手を振り払ったネロとパトラッシュは悪の手先となって復活し、自分たちを不幸な状況に追い込んだ人間たちへの復讐(ふくしゅう)を誓う。そんなネロとパトラッシュの暴挙を止めるべく、バカボン一家が立ち上がる。

引用元:映画『天才バカヴォン ~蘇るフランダースの犬~』 – シネマトゥデイ

FROGMANであり、赤塚不二夫である

「天才バカボン」を長編映画で復活させるって聞いて、大変なことにチャレンジするなあって思ったよ。原作のエピソードを使おうにも、短編読み切りだったものをどうやって長編に作り直すかっていう難しさがある。さらに、こんなギャグマンガの名作を扱うんだから、一定のレベルでないとお客さんは満足しない。

そんな難しさに挑戦したのが、FROGMANさん。「秘密結社鷹の爪」に代表されるフラッシュアニメでおなじみの人だけど、相当プレッシャーがあったに違いない。だって、本編でもぼやいてたもん。

どんな作品になるんだろう…と思って、ドキドキしながら観てたけど、ふたつの世界観が見事に融合してた! 天才バカボンのナンセンスな世界観と、FROGMAN作品でおなじみのテンポのあるツッコミの連続。こんなに相性がよかったとは!

天才バカボンから生まれた名歌詞をモチーフに使い、クライマックスでは名ゼリフをもってきたあたり、原作に敬意を持っていることを感じました。あのセリフを言った時、ボク、思わず「おー」って声が出てしまった。隣にいた女子高生たち、ごめんね。でも、君たちもオープニングでチームしゃちほこの「天才バカボン」に合わせて踊ってたから、おあいこってことで。

「こちらが突っ込む笑い」を久しぶりに観た

最近のお笑いって優しいから、ツッコミが全部説明してくれるんだよね。「これはこういうところがおかしいから、それを正す」みたいな。たまにはボケを放ったらかして、こっちが突っ込むタイプの笑いも観たいなあ…と思ってたところに、この作品に出会えた。そのあたりも、ボクは満足。あのキャラクター、絶対絞められたよね? ブラックだなあ。そういうところ、大好き。