伏見ミリオン座で「シング・ストリート 未来へのうた」を観る。TM NETWORKのようだ、と思いながら観ていた。兄貴って、いいなあ。
1985年、ダブリン。両親の離婚やいじめで暗い日々を過ごすコナー(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)は、音楽好きな兄と一緒にロンドンのミュージックビデオを見ることが唯一の楽しみという14歳。ある日、ラフィナ(ルーシー・ボーイントン)を見掛け瞬く間に恋に落ちた彼は、思わず「僕のバンドのPVに出ない?」と口走ってしまう。慌ててバンドを組んだコナーは彼女を振り向かせようと、クールなPVを撮るため音楽活動に奔走する。
TM NETWORKを思い出す、あの頃。それは価値観の変化でもある
TM NETWORKみたいだなあ、と思っていたけど、時代がズレている。TM NETWORKがデビューしたのは1984年だから。
TM NETWORKが生まれる感じって、こんなふうだったのかなあと思って観てました。ミュージックビデオが生まれて、アーティストがそれを採り入れていった80年代。TMも「これからは音楽と映像の融合だ」というところに目をつけたんだよね。
コナーが作ったバンドも、プロモーションビデオ撮影をするんです。1985年で、そんなことを始めたアマチュアバンドって、多かったのかなあ。カメラも高価だったろうから、そんなにはなかったかも。
となると、映像を採り入れた新しいバンドの形態、というのは、若い世代はそれまでの価値観とは違うものを作っていくんだ、というメッセージとも取れそうだ。
兄貴を思い出した。兄貴はいないのに
そして、コナーを支えるお兄さん。彼ができなかった思いを、愛情をもって弟に託す。いいお兄さんなんだよ。
背中を押してくれた兄貴のことを思い出した。…あれ、ボクには兄貴はいないぞ。それでも、この作品を観たら、たぶん誰かを思い出すと思う。自分が歩み始める時に、背中を押してくれた誰かを。
サッカー選手に例えたら、こんなタイプ
キャプテンシーのあるミッドフィールダー。ピッチに立っているだけで、チームが落ち着きをみせる
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