センチュリーシネマで「ディストラクション・ベイビーズ」を観る。こんな奴に関わり合いたくはない! 「人間は社会的動物である」なんて言葉を思い出したよ。
愛媛県のこぢんまりとした港町・三津浜の造船所に2人で生活している芦原泰良(柳楽優弥)と弟の将太(村上虹郎)。けんかばかりしている泰良はある日突然三津浜を後にし、松山の中心街で相手を見つけてはけんかを吹っ掛けていく。そんな彼に興味を抱いた北原裕也(菅田将暉)が近づき、通行人に無差別に暴行を働いた彼らは、奪った車に乗り合わせていた少女・那奈(小松菜奈)と一緒に松山市外へ向かい……。
HKが「静」なら、こっちは「動」の柳楽優弥!
柳楽優弥さんって「HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス」にも出てましたよね? その時の印象とは正反対。あっちが静なら、こっちは動。
いや、もう「動」なんてもんじゃない! 人を殴ったり蹴ったりしてばかり。その理由は彼のセリフにもある通り「楽しいから」なんだろう。
人が人であるために、ルールがある
泰良の存在は、人間の根っこにも見えた。もともと人は、暴力的。それを社会が抑えている。人が人であるのは、社会が存在しているからだ。
年長者に怒られたり、地域のお祭りでヒートアップしたりすることで、社会のルールを覚えていく。それがなければ人は「ケモノ」なんだろう。
社会のルールって、時にうっとうしく感じる。特に地域社会になれば、いろいろなしがらみがある。でも、そういうものがなければ無秩序な世界になってしまうかもしれない。
この映画を観た帰り道。すれ違う人が誰も彼も泰良に見えてしまって仕方がなかった。秩序のある社会が安全を担保してくれているんだ。そういう社会で本当によかった。
サッカー選手に例えたら、こんなタイプ
プレーがまったく読めない、怖い存在のプレーヤー。中盤でその個性を発揮する。
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