蛭子能収さんが書いた「ひとりぼっちを笑うな」を読んでいたら、蛭子さんは強いと思ったよ。毒舌を吐くからということじゃなくて、覚悟を決めているから。自分が自由でいたいために、とことん自分を律しているように見えるから。
そこまでは言い過ぎ? いやいや、この文体を読んでいて感じたんです。柔らかいんだけど、どこかひとつ、筋の通った強さを。
蛭子さんは自由でありたいために、束縛されないようにするためのポリシーを持っている。この本にはそんな蛭子さんの考えがまとまってます。
自由になりたいとは、誰もが思うこと。自分で稼いだお金で自由に生活できるならそんな嬉しいことはない。どういう人が人生の勝ち組なのかという話は納得した。お金をどれだけ持っているかじゃないんだね。
でも、そんな風に考えている蛭子さんも孤独を感じたことがありました。その話を読んで、ボクはもう一度「自由は決して孤独だということではない」というメッセージを受け取りました。本当の孤独は、いるはずの人がいなくなってしまうこと。愛する人がいる以上、孤独を味わうことはない。
そんな人がいたら孤独にはならないんだから、ひとりぼっちでいることに対してもなんにも寂しいことはない。ひとりぼっちでいることは、実は強いことなんだ。あいつは寂しい奴だと、笑ってはいけないのだ。その人は自由にひとりぼっちでいるために、強いハートを鍛え上げてきたのだ。
そんな目で見たら、テレビに映る蛭子さんも今までとは違って見えるかもしれない。あの人は実は、強い人なんだと思うかもしれない。あの柔らかさの下ある強い意志を感じ取ることができるかもしれません。
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