TOHOシネマズ名古屋ベイシティで「凶悪」を観る。悪の魅力に引き寄せられたのは、犯罪者なのか、ジャーナリストなのか、そして観ているボクなのか。一瞬でも「しょうがないじゃん」と思ったボクも、凶悪かも。

映画『凶悪』公式サイト

ある日、ジャーナリストの藤井(山田孝之)は、死刑囚の須藤(ピエール瀧)が書いた手紙を持って刑務所に面会に訪れる。須藤の話の内容は、自らの余罪を告白すると同時に、仲間内では先生と呼ばれていた全ての事件の首謀者である男(リリー・フランキー)の罪を告発する衝撃的なものだった。藤井は上司の忠告も無視して事件にのめり込み始め……。

引用元:映画『凶悪』 – シネマトゥデイ

須藤って平気で人を殺すけど、本当に悪い人には見えない。魅力的だからかなあ。ピエール瀧さんが演じているからかなあ。頼れる兄貴なんだよね。でも、頼っちゃったら最後なんだろうけど。

そして、先生と呼ばれる男も、須藤の影響を受けて、人を殺すことをなんとも思わなくなる。死んでもいいと思われている人を殺してるから、観てるボクも「そりゃしょうがないな」と思ってしまう…のは、ボクも須藤の影響を受けてしまったのかも。

さらに、事件を追いかける藤井もまた、別の形で悪の魅力に取りつかれる。彼の場合は救いの手があって完全にハマることはなかったけど、あれがなかったら藤井も戻って来られなかっただろうな。こういう「悪いことにハマる」形があるとは思わなかった。悪って、怖いなあ。麻薬のようだ。