トヨタの車、オーリスのテレビCMを観て感じたのは「あ、カンヌ狙ってるな」ってこと。「カンヌ」ってのは「カンヌ国際広告祭」っていう、世界中からエントリーされた
CMの中からグランプリを決める大会のこと。その大会で観られるCMの感性に、よく似ている。

まずはちょっと観てください。

ボクはカンヌ国際広告祭が好きで、時間があると名古屋で開かれる研究発表会に行くこともあるんです。そでで観るCMの雰囲気に似てるんだよなあ。ナレーションをほとんどつけないで、映像だけで言いたいことを言うってタイプのCMって、あるんですよね。なので、観ているこちらは「この意味はどういうことなんだろう…?」って考えちゃう。もっと言えば、言葉がなくても分かるってCM。

このCMは、モデルのヒップとコピーの「常識に『尻』を向けろ。」でオーリスのハッチバックを連想させるようにしている。たんにインパクトを狙っただけじゃなくて、ちゃんと商品の魅力をPRしてるんだよね。

日本のCMの特徴のひとつに、日本語ってのがあると思うんです。商品の魅力を言葉で説明しているタイプのCMが多くて、カンヌに出品されるような言葉の少ないCMって、あんまり観ない。オーリスのCMは、言葉を極力省いても十分PRに成功していると思う、日本では数少ないタイプのCMです。

ひょっとしたらこれ、海外でも同じものを放送してるんじゃないか…と思ったけど、まだみたい。アメリカのインターネット紙では、このCMを「おもしろい」って言ってるね。

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Huffington Post …

世界同時展開をしてると思ったんだけどなあ。これから放送するのかな。ボクは勝手に「欧米向け、日本向けと作っていたCMも、とうとうひとつにまとめるくらいしか広告費が出ないのか…」なんて考えちゃいましたけど。そういうことじゃないとは思いますが。

このCMが来年のカンヌで何か賞を取ることがあったら、ボクの予想は多少合ってたってことになるかもね。