Jリーグの2013シーズンが開幕しました。今シーズンも、FMとよた「GRAMPUS BEAT」で実況させていただきます。開幕戦、名古屋グランパス対ジュビロ磐田の担当となり、豊田スタジアムへ。

新しいメンバーを交えたコミュニケーションがまだうまくいかないグランパス。後半は完全にジュビロのペース。グランパスは攻撃の形がなかなか作れず、防戦一方。グランパスのゴール前でのプラーガ続く中、心配そうに観ているグランパスのサポーター。その姿を借りて「攻められないグランパス」を伝えました。

試合情報 2013J1リーグ第1節:名古屋グランパスvsジュビロ磐田 | 名古屋グランパス公式サイト

前半は、新人で開幕戦初スタメンの座をつかんだ牟田選手から攻撃を組み立てる。反対のサイドからは、闘莉王選手が牟田選手に指示を出す。中盤でうまくボールが回せないのは、まだまだコミュニケーションがうまくいっていないからかなあ。

そんな中、闘莉王選手が「そろそろ行くかな」という感じで前線に顔を出す。そこから一連の流れがキレイになって、相手のオウンゴールを誘った。やっぱり闘莉王選手が動くと違うなあ。

後半、闘莉王選手がケガでピッチを去ってからは、完全にジュビロのペース。グランパスがどんなにボールを奪っても、その2秒後にはジュビロがグランパスのゲール前にボールを運んでいる。いつシュートを打たれてもおかしくない状況が20分くらい続いたかなあ。

こうなると、伝える方は辛い。解説の方に話を聞いている間にゴールが生まれる可能性もある。なので、ボールの動きを言葉で追ってないといけない。このあたりは、映像のないラジオ実況の辛さだなあ。

一瞬だけ、反対側にいるサポーターの姿が目に入った。ピクリとも動いていない! 声を出したり、いつもジャンプしたりして応援しているサポーター席が、水を打ったように静か! そういえば、ヘッドホンからも大きな声が聞こえないぞ。

この姿を借りて実況することにした。サポーターが応援をしていない、ちょっと異様な光景であることを、ピッチでプレーしているグランパスの状況がよくないということに結びつけて。確かに、後半はボールを持ってもなかなかパスがつながらないグランパスだったからね。

結果、相手にゴールを決められ、1対1のドロー。新しい選手が加わり、新しいシステムになったグランパス。お互いが理解をするには簡単じゃない、ということだね。「システムの浸透には時間がかかる」ということを、目の前で見ました。