109シネマズ名古屋で「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」を観る。映像が素晴らしい! 音の演出も素晴らしい! そして、心にズシンとくるストーリー! 今年いちばんの作品、と言うのは2回めだけど、そう言ってもいい!
映画『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』オフィシャルサイト
猿と人類の全面戦争が始まってから2年が経ち、シーザー(アンディ・サーキス)が率いる猿の群れは、森の奥深くのとりでに姿を隠していた。ある日、奇襲によってシーザーの妻と息子の命が奪われる。シーザーは人類の軍隊のリーダーである大佐(ウディ・ハレルソン)に復讐するため、オランウータンのモーリス(カリン・コノヴァル)らと共に旅立つ。
惚れ惚れするシーンの数々!
「おおっ!」となったシーンが予告編に含まれているという大盤振る舞い。35秒からの暗闇での戦闘シーンで、レーザーを効果的に使った光の演出とか……。
2分からの、ノバを演じているアミア・ミラーの「あたしって、つおい?」って顔のかわいいこと! なぜ「Dr.スランプ」のアラレちゃんのセリフなのかは、この際置いといてください。
というか、アミア・ミラーって、2004年生まれなのか。公開された2017年で、13歳。もっと幼くみえたよ。5〜6歳にみえた。
ああ、振り返ったら名シーンをどんどん思い出すなあ……!なぜ「ノバ」って名前がついたのかっていうところも……! 名シーンですよ、あれは!
このほかにも、映像として素晴らしいシーンの数々! 音でやられた、ってところもあったので、ぜひ劇場で観てほしい。
白一色のシーンで、ひとりがシーザーに気づく。その他も気づいて、銃口が向けられる。ちょっと、映画「ダンケルク」のシーンを思い出した、緊迫のシーン。……ああ、振り返ってみたらこのシーンもきれいだった!
シーザーのピンチ……なんだけど、次の展開が「音先行」で暗示されてたんですよ。これは映画館のいい音響システムだからこそ、効果的だった!
人と猿の、衰退と繁栄の過程を描く2時間20分
この作品がすごいのは、ひとつひとつのシーンが丁寧に作られているだけじゃなくて、ストーリーもおもしろいってこと。正直、2時間20分は長いなあ、って思ってたんです。全然そんなことなかった!
自分が「そっち側に転がってしまうのではないか」という恐怖を、シーザーも大佐も持っているんですよ。そっちに行かないために、戦う。それは、尊厳を保つことができるかどうか、ということでもある。
普通、こういう時は「人としての尊厳」って書きたくなっちゃうんです。ただ、この作品は猿も人と同じ知性を持っている。もうどっちが人で、どっちが猿だか分からなくなる。
この作品で描かれる人間が、どうも人間にはみえない。人間と猿それぞれの、衰退と繁栄が入れ替わっていく過程をみているようだ。
ある旗が燃えるのも、今の世界情勢へのメッセージだ、って受け取っちゃいましたねえ、ボクは。人間って素晴らしいけど、愚かなのは人間同士で殺し合うってことかもしれない。
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