ミッドランドスクエアシネマ2で「聖の青春」を観る。村山聖さんが、松山ケンイチさんに乗り移っていた。
幼少期から難病を患う村山聖は、入退院を繰り返す中で将棋と出会い、15歳で森信雄に師事する。10年後、名人になる夢をかなえるべく上京した聖(松山ケンイチ)は周囲に支えられながら将棋に全力を注ぎ、七段に昇段したころ、同世代で名人のタイトルを獲得した羽生善治に激しいライバル心を抱く。さらに将棋に没頭する聖だったが、がんが彼の体をむしばんでおり……。
村山聖が、スクリーンの中にいた!
村山聖さんは、ビックコミックに連載されていた「聖―天才・羽生が恐れた男」で知りました。
そのあと、ドキュメントで彼の姿を見たことがあり、こういう壮絶な人生を送った棋士がいたんだと思ったんです。
そして、この作品。松山ケンイチさんが村山聖さんの特徴をとらえた演技をされてました。この役のために体重も増やしたんだね。
さらに、羽生善治さんを演じた東出昌大さんも、たたずまいはそっくり。村山対羽生が、スクリーンでよみがえったのです。
将棋が分からないと、地味に思えるかもしれない。将棋を知っていると、この作品を観ただけでしんどくなる。もっと対局シーンが多くてもよかったという感想を持った人がいたんだけど、いやいや、このくらいだからこそ耐えられたんであって、もっと長かったら倒れるかもよ!
将棋の戦いは、そのくらい壮絶。体力も、気力も、集中力もいるのです。
そういう戦いに、病を押して臨んでいた村山さん。本人は時間がないということを強く感じていたんでしょう。
それでも、死ぬのは嫌だともがいてみたり。やはり、生きることへの執着はどういう時でもあるんだろうなと思いました。
死ぬほど頑張った、とか、もう死んでもいい、とか簡単に言ってしまいがちだけれど、村山さんの生き方を見ていたらそんな簡単には言ってはいけないと思ったよ。そのくらい、村山さんの生き方は壮絶。一見地味な作品にみえるけど、じっくり観ると激しいものを感じるよ。
サッカー選手に例えたら、こんなタイプ
ひとたびピッチに出れば、その激しさで相手の攻撃を止める熱いディフェンダー。
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